夏野菜の効果で暑い夏を乗り越える

有機農業と有機野菜
旬の夏野菜の効果で暑い夏を乗り越える

真夏に気をつけたい脳梗塞、心筋梗塞

夏は汗をたくさんかくことで血栓ができやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞の危険性が高まるといわれています。脳梗塞心筋梗塞は、血管が詰まって起こる病気です。特に、汗をかく暑い夏に水分の補給が不足すると、血液の流れが悪くなり、血管が詰まりやすくなります。

こうした症状を防ぐ最大のポイントは、ふだんから食べすぎや運動不足に注意し、動脈硬化を防ぐこと。そのためにも、食事量だけでなく、脂質や塩分をとりすぎないようにし、カリウム、ビタミンが不足しないように気をつけたいものです。

野菜を食べてビタミンとミネラルを補給

野菜は水分が豊富で、また、カリウムやビタミンの優れた供給源です。充分に摂取することで動脈硬化の予防効果が期待できます。出盛り期には、鮮度や栄養価が高く、おいしい野菜が安価に入手できます。特に夏は種類が豊富。毎日の食卓に、たっぷりの野菜料理をとり入れましょう。

なぜ野菜を毎日食べたほうがいいの?

野菜を毎日の食生活でたっぷり食べることは、がんや循環器病の予防に効果的であることが多くの研究で示されています。しかし、たとえそれらが持つ栄養素をすべてそろえたとしても、サプリメントからでは野菜ほどの効果が得られないこともわかっています。

夏野菜に含まれる栄養素やその特徴

野菜は種類ごとにそれぞれ生育時期が異なりますが、各地域の自然な環境で無理なく作られ、食べごろで、新鮮なものが「旬の野菜」と考えられています。旬の野菜は作る手間も入手の手間も比較的かからないので、利用しやすいのがメリットです。これらを活用するために、まずは野菜に含まれる栄養素やその特徴について、ご紹介しましょう。

特徴1:水分

夏に旬を迎える野菜は水分量が多く、のどの渇きを防ぎ、熱中症対策にも効果的。 また、毎日野菜をたっぷり食べることで、水分だけでなく、ビタミンや、ミネラルも補給できます。

特徴2:ビタミン

紫外線による細胞の損傷を防ぎ、皮膚を守る働きのあるビタミンCやEが豊富。 ビタミンCはカラダに蓄積されないので、紫外線量が増えて消耗が激しくなる夏は食事で定期的に補う必要があります。

特徴3:ミネラル

食品からマグネシウムやカルシウムを多くとると、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが低くなることを示す研究結果が国内外で発表されています。野菜の中では、緑黄色野菜がミネラル源として有効です。

特徴4:食物繊維

糖尿病など生活習慣病の予防効果が期待されている食物繊維ですが、摂取不足が指摘されており、得に精製度の低い穀類の摂取量が少ない現代人にとって野菜は貴重な食物繊維の供給源です。

特徴5:機能性成分

カロテノイドやポリフェノールなどの機能性成分は、さまざまな健康増進効果が 期待されています。しかし、単独摂取では望ましい効果が得られないというデータも。その点、複数の成分やビタミンなどを同時にとれる野菜は、相乗効果が期待できます。

特徴6:色

植物の色素には抗酸化、抗がん、血圧上昇抑制などの作用が期待されていますが、 特に心筋梗塞や脳梗塞など循環器病の予防に、フラボノイド系の色素やカロテノイド系のルテインという成分が注目されています。

特徴7:香りなど

ねぎ、にんにく、わさびなどの辛味成分やしょうがなどの香味成分なども機能性成分として、さまざまな健康増進効果が期待されています。揮発性が高いので、食べる直前に刻んだりすりおろしたりすると効果的です。

こまめに水分を補給する

夏場は汗とともに水分が失われていきます。汗には塩分(ナトリウム)も含まれているので、水を飲むだけでは発汗による脱水症状を改善することはできません。水分補給をするときには経口保水液や、水と一緒に塩タブレットのような塩分を含んだものを摂るようにしましょう。

1時間おきにコップ一杯程度を目安に飲むのがポイント。一度にたくさん飲むと吸収が悪く、胃にたまりやすいので食欲不振の原因になることがあります。そして、「のどが渇いた」と感じる前に飲みましょう。

睡眠中も水分は失われています。(夏場は通常の2倍の水分を消費すると言われています)。枕元にペットボトルなどを置いて、夜中に目がさめたときや、朝起きたときに水分補給を心がけましょう。

冷えたものより常温の飲みものを

冷たいものがのどを通る気持ちよさと、一時的に体温が下がるので、冷えた飲み物に手を伸ばしてしまいがちです。

しかし、冷たいものを取りすぎると内臓に負担がかかり、食欲の減退につながります。食べ物を口にしないと体力が落ちるなど悪い循環に陥ります。熱くても氷を入れずに、常温にした飲み物を取るように心がけましょう。

アルコールやカフェインは控えめに

またアルコールやカフェインの入った飲料には利尿作用があります。特にアルコールは飲んだ量の4倍くらいの水分摂取が必要と言われるくらい利尿作用が高い飲み物。寝ている間に脱水状態になる恐れがあるので、夜遅くまでお酒を飲んだ時には大目に水を飲んでから寝るようにしましょう。

決まった時間に内容がある食事を食べる

夏ばてしない体つくりで大切なのは、3食決まった時間に食事をすることです。厚くなると肉や魚をさけ、手軽のでのど越しがいい麺類などに手を伸ばしてしまいがちですが、それでは栄養が糖質に偏ってしまいます。

主食、主菜、副菜を添えて食べるようにすると、糖質やビタミン、ミネラル、食物繊維といった栄養素をバランスよく体に取り込むことができます。

タンパク質は血液や体を作り、疲労回復に効果があるので、意識的にとるように心がけましょう。夏場に毎日、肉や魚を食べるのが辛い時は、タンパク質と糖質を手軽に採れる牛乳がおすすめです。また食物繊維やミネラルを多く含む野菜や果物も体調を整えるには欠かせない食材です。

旬のネバネバ青野菜で血液サラサラ

さまざまなビタミン・ミネラルや食物繊維を豊富に含む野菜は、血液サラサラ食品の筆頭格。野菜の優れた抗酸化作用によって、血液中の白血球がベタベタくっつくことを予防する働きがあります。今回ピックアップしたのは、夏が旬のモロヘイヤ、つるむらさき、おくら。旬のネバネバ青野菜を、血液のサラサラ度アップにお役立てください。

モロヘイヤ

エジプト生まれのモロヘイヤは、ビタミン、ミネラルの宝庫。モロヘイヤはカロテンやビタミンEなどの抗酸化成分のほか、カルシウムなどミネラルも並はずれて豊富な優秀野菜。粘りの成分であるムチンやマンナンは血糖値やコレステロール値の上昇を抑制する作用があります。

モロヘイヤを使ったおすすめレシピ

つるむらさき

独特の風味を持つ熱帯アジア原産の夏野菜。カロテンをはじめとする抗酸化成分のほか、カルシウムなども豊富です。ぬめりの成分には、モロヘイヤと同様に、血糖値の上昇等を抑制する作用があります。

つるむらさきを使ったおすすめレシピ

おくら

断面の星形がかわいいアフリカ原産のネバネバ野菜。おくらはビタミンやミネラルをほどよく含んだ青野菜。ペクチンをはじめとする粘り成分には、血糖値やコレステロール値の上昇を抑える作用があります。

おくらを使ったおすすめレシピ

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