農薬は害虫駆除に有効とは限らない

こんにちは、ぶどうの木の高橋です。週末いかがお過ごしでしたか。私はおにぎりを作って公園に遊びに行ってきました。日差しが少し和らいでトンボがたくさん飛んでいました。

どちらの畑が農薬を使っているか

9月、秋ですね。ぶどうの木にはりんごが入荷してきました。りんごの生産者は長野の山田さん。山田さんのりんご畑を訪問した時の忘れられない現実があります。

上の画像を見ていただくと左側の畑(山田さん)は青々としていて、右側の畑(お隣さん)は落ち葉が目立ちます。 これは、山田さんとお隣の農家さんの境界線の様子です。

山田さんは農薬と化学肥料の散布は最低限、除草剤は撒きません。 お隣の農家さんは国が定める範囲で農薬や化学肥料を使って栽培。そのため除草剤や農薬を撒いています。
お隣の畑に葉っぱが落ちているのが分かりますでしょうか。これは「葉ダニ」による被害です。害虫である葉ダニが発生し、葉っぱがハラリハラリと落ちていってしまいました。

一方山田さんの畑では葉っぱが落ちていません。「葉ダニ」がいません。天敵がいるのか、有機肥料でしっかり育っているので、害虫に負けないからなのか、葉っぱがしっかりついています。
ここまではっきりとした境界線になるのは珍しいですが、農薬が必ずしも害虫駆除に有効ではないことがお分かりいただけますでしょうか。農薬による駆除には限界があります。

「果樹園の中にはたくさんの生き物がいます。 農薬を控えれば害虫と益虫がバランスよく暮らしていけます。」

果樹園の中には何種類もの虫たちが暮らしています。中にはりんごやなしをかじる虫も。もちろん虫が食べたものは出荷できません。 でも、何種類もの虫がすみ、たくさんの種類の草が生える果樹園で育つ、 そんなりんごをみなさんに食べていただきたい、と山田さんは語ります。
「いろんな生き物がいるのが自然というのは、普段感じてていることです。
農薬を撒くと益虫が死に、新たな害虫が発生する。そのため農薬を撒くとさらに益虫が死に、害虫の発生速度がどんどん早くなるといった負のサイクルになることもあります。とてもむなしく、愚かなことだと感じました。 色んな虫や生物がいると害虫の一人勝ちを許しません。 被害もほどほどで終わってしまうのです。」
りんごの生産者 山田さん
山田さんの農園にお邪魔してお話を聞いた中で忘れられないこのエピソード。農薬はとても便利ですが、必ずしもすべての場面で害虫駆除に有効ではありません。多くの虫や微生物が育ち、命をはぐくむ果樹園で実ったりんごです。みなさまに「おいしい」と言っていただけるよう心を込めて、手間をかけて育てています。
今年初めての品種は「つがる」。さあ、今年もりんごのシーズンが始まります。どうぞ楽しんでくださいね。

つがる  特別栽培りんご (長野県産)品種はつがる