
有機野菜は農薬を使わない野菜」というイメージをお持ちの方も多いと思います。しかし、実際には「農薬」とは何を指し、どのような役割を果たしているのでしょうか?この記事では、農薬の種類や役割について詳しく解説し、有機野菜を選ぶ際のポイントをお伝えします。(この記事は18年1月24日に記載した記事を加筆編集したものです。)
このページの目次
農薬とは?その役割と定義
農薬は、農作物を害虫や病気、雑草などから守るために使用される薬剤です。その語源は「農業用薬品」を略したもので、文字通り農業で使用する薬のことを指します。
法律上では、「農薬取締法」(農林水産省HPにリンクします)に基づき、以下のように定義されています。
病害虫の防除:殺菌剤や殺虫剤などが含まれます。
成長促進または抑制:成長促進剤や発芽抑制剤が該当します。
その他:除草剤、誘引剤、忌避剤、展着剤などが挙げられます。
生物農薬:害虫を天敵生物に駆除してもらう方法も農薬に含まれます。
これらはすべて、農作物の品質を保ち、安全に収穫するために使われるものです。
農薬の種類とその役割
一口に「農薬」と言っても、その種類や用途は多岐にわたります。代表的なものを以下にまとめました。
殺菌剤・殺虫剤
病気や害虫から野菜や果物を守ります。
成長促進剤・発芽促進剤
作物の成長を促進したり、発芽をコントロールします。
除草剤
畑や田んぼに生える雑草を枯らします。
誘引剤
害虫を作物から遠ざけ、誘い込む役割があります。
忌避剤
害虫が作物に近づかないようにします。
展着剤
農薬が雨などで流れ落ちないように効果を持続させます。
生物農薬
天敵生物を利用し、自然の力で害虫を駆除します。
それぞれが農作物を守るために重要な役割を果たしています。
登録農薬と特定農薬の違い
農薬は、法律上以下の2種類に分類されています。
1. 登録農薬
国の厳しい審査を経て登録された農薬です。病害虫や雑草への効果や、人や環境への安全性が確認されています。適切な基準に従って使用することで、安全性と効果が両立されています。
2. 特定農薬
登録が不要で、安全性が高いものとして指定された農薬です。代表的なものには以下があります。
- 重曹
- 食酢
- 天敵生物(ナナホシテントウ、寄生バチなど)
- エチレン
- 次亜塩素酸水
これらは、有機農業にも利用されることが多い資材です。
有機野菜と農薬の関係
有機野菜は「科学的に合成された農薬や化学肥料を使用しないこと」を基本としています。しかし、特定農薬のような自然由来のものや天敵生物の利用は認められています。そのため、有機野菜が「完全に無農薬」とは限らない点に注意が必要です。
消費者として大切なのは、生産者がどのような農薬や資材を使用しているのかを確認し、信頼できる情報を得ることです。
まとめ
農薬は、農作物を守り、安全な食料供給を支える重要な役割を果たしています。有機野菜を選ぶ際は、農薬について正しい知識を持ち、生産者の取り組みを理解することがポイントです。
当店では、信頼できる生産者が育てた有機野菜のみを取り扱っています。私たちと一緒に、安心して選べる食生活を始めてみませんか?
有機野菜に関する疑問や商品についてのご質問があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください!
(この記事は18年1月24日に記載した記事を加筆編集したものです。)