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2025年4月9日 ア・ベリーガーデン健寿 氏家さんを訪問しました
熊本空港から車で1時間、熊本県玉名市で柑橘類を中心に有機農業をされている氏家さん。
私自身が氏家さんのパール柑を食べる機会があり、あまりのおいしさに感動して連絡をとり訪問をしました。
そんな急に面識がない人間が行く訪問なのに、氏家さんは快く了承いただき、「遠いところからよく来たね。」と暖かいお言葉までいただきました。

本業は整体院

こんなにおいしい果物を作られるなんて、さぞお忙しいだろうと思っていたのですが、なんと本業は整体師さん。
玉名市と熊本市の水前寺にお店があります。
全盛期は5店舗までお店を増やされていたそうです!すごい!
圃場は見晴らしの良い山にあります
柑橘の圃場は山に作られることが多いです。
その理由としてはお日様の光が良く当たるように、という事。
氏家さんの圃場では、奥に有明海が広がっているため、お日様からの日光だけでなく、有明海から反射する日光、そして海風で運ばれてくるたっぷりのミネラルにより、さらに美味しいみかんが作れるのです。

沢山の品目を作っています
氏家さんはたくさんの品目の果物をを作っています。
温州みかんに始まり、清美(きよみ)・はっさく・スイートスプリング・パール柑・不知火(しらぬい)。珍しいもので言うと、はるかや璃の香(りのか)・せとか・麗紅(れいこう)などがあります。
それだけに留まらず、栗にブルーペリー、梅にアボカド、イチジク。
本当にたくさんの種類をオーガニックで栽培しています。

↑かなり急な坂道になっています。
おいしさを目指して有機農業へ

氏家さんは元々農薬も化学肥料も使う栽培をしていました。
その中で農薬を散布する作業をした際、いつも眩暈などの体調不良になっていたそうです。
体調面を考え農薬や化学肥料に頼らない栽培を進めていくと、なんと果物の食味が良くなることに気が付きました。
同時期に『奇跡のりんご』の木村さんの存在を知り、感銘を受けてご夫婦そろって熊本から青森まで飛び木村さんに会いに行ったそうです。
そうしてオーガニック栽培に関する知見を広げ、平成19年からオーガニック栽培を始めました。そして令和4年に有機認証の取得をしました。
一時期は天災にあって圃場に植えた作物がダメになってしまったこともあり、離農し整体院を本業にしたこともあります。
ところが、買ってきたみかんを食べてもおいしく感じられません。
「おいしいみかんは自分で作るしかない」と決意を固めて、農業を再開しました。
こころを込めて作ります

オーガニック栽培では、自然に合わせて作物を育てます。
暑い日、寒い日、虫が多い年、雨が多くて病気が発生する年。
様々な天候の条件があります。
技術でカバーできる部分もあれば、どうにもならないこともあります。
それでも氏家さんは真心を込めて、オーガニック栽培を続けます。
果物を食べて、おいしくなかったとき、本当に残念な気持ちになる。
そんな想いをしてほしくないし、自分もしたくない。だから栽培を続ける。
素敵な笑顔で氏家さんはそうおっしゃいます。
ただ糖度が高いだけのくだものが美味しいくだものではありません。
甘みと酸味があり、しっかりとうまみが詰まったみかん。そんな昔ながらのみかんを氏家さんは作ります。