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人参の成長 栄養成長と生殖成長

有機農業と有機野菜

こんにちは ぶどうの木の高橋です。昨夜は8月の割には冷え込んだ夜で、窓を開けていたら涼しいほどでした。北海道では人参の収穫が始まったようです。

北海道相内農園さんの人参です。おいしそう~

ジュース用人参の形について

さてジュース用にんじんの形について改めて説明させていただきます。ぶどうの木がお届けするジュース用にんじんはすべて「訳あり・規格外」の人参です。ジュース用人参は、通常品として出荷できない規格の人参になります。
季節によって、また産地によって人参の形は大きく変わります。その地域でニンジンの収穫がはじったばかりの時期は小さめの人参が多くなります。生殖成長に入りつつある人参はしっかりした形になります。シーズン終わりに近いにんじんが少し硬めになってくるのはこのためです。

にんじんが硬くなっちゃう「生殖成長」って?

植物には2つの成長「栄養成長」と「生殖栄養」があります。

ニンジンの種を蒔くと、芽が出て、茎ができ、根を伸ばし、葉が育ち、土の中のニンジンも成長し、110日程で収穫できる大きさになります。 この様に、ニンジンの体が成長することを「栄養成長」といいます。

ニンジンを収穫せずに畑に放っておくと、今度はニンジンの葉っぱの中に花の芽ができ、茎が伸び、発育し上のような花が咲き、種ができます。 この成長のことを種子を残す「生殖成長」といいます。 ニンジンは、「栄養成長」の期間だけで収穫するので、この「生殖成長」をみることはまずありません。

「とう立ち」って何?

「栄養成長」を終え、種子を残す「生殖成長」に移ったら、多くのお野菜はこのように茎を伸ばしていきます。これを、「とう立ち」すると言い、とう(薹)は花を咲かせる「茎」のことで、花茎が1mくらい伸びます。「とう立ち」のことを、抽苔(ちゅうだい)とも言います。

この、「栄養成長」から「生殖成長」に転換し、「とう立ち」する原因は以下のようです。

1 ある程度成長してから低温に当たる
2 種を蒔いた後、一定期間低温に当たる
3 日中の長さが長くなる(日中が12時間を超える)
4 光の質
5 土の中の窒素の量  などがあります。
冬人参は「とう立ち」を避けるため、寒さの深まった冬場にあまり大きくならないよう、播種する時期を調整しています。
たくさんの工夫と農家の方の熱意でおいしいにんじんができ上ります。