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グルテンフリーとは
グルテンフリーは、グルテンの含まれる食品を口にしないことを指します。最近は、グルテンを含まない食品や小麦粉を使わない食べ物の総称として使われています。
グルテンフリーの食材には小麦粉の代わりに米粉・大豆粉・玄米粉が使われています。
そもそもグルテンって何
グルテンとは小麦粉に含まれるたんぱく質の事です。
小麦に含まれる「グルテニン」「グリアジン」の2種類のタンパク質に水を加え、こねると粘弾性のある「グルテン」が形成されます。小麦粉栄養成分の約10%がたんぱく質、このうち約80%がグルテン成分です。
「グルテン」はうどんなど麺類ではもちもちとした歯触りやコシ、パンやお菓子などではふわふわとした食感をつくったり、ふくらみを助けたりしています。グルテンを形成しない大豆やグリアジンしか含まないライ麦を使用したパンが小麦粉ほど膨らまないのはこのためです。
小麦粉はグルテンの含有量が多い順に強力粉、中力粉、薄力粉などに分けられます。
小麦粉をやめると調子がよくなる人
小麦粉による不調の出方には遺伝的な要因が影響する「セリアック病」のほか2種類があります。
一つは食べるとすぐわかる「小麦アレルギー」です。蕁麻疹や呼吸困難などのアナフィラキシーショックを伴い、血液検査でアレルギーの原因となる「抗体」が見つかります。(一部抗体が出なくてもアレルギー症状が出る場合もあります)
もう一つは小麦をとった後の反応が遅いため、なかなか気がつかない「小麦不耐症」です。小麦をやめてみると不調がよくなりますが、検査などでは分かりにくいのが特徴です。
セリアック病
小麦たんぱくの成分「グリアジン」を体が異物としてみなして抗体(セリアック抗体)を作ることで炎症反応が起きる自己免疫疾患です。小麦をとると必要な栄養の吸収ができなくなるためずっとグルテンフリーを続ける必要があります。
小麦アレルギー
小麦アレルギーは、グルテンアレルギー(グルテン不耐性)とも言われ、小麦に含まれるたんぱく質であるグルテンが原因となっている事が多いです。小麦アレルギーは次のような症状を起こします。
- 皮膚
皮膚の赤み、かゆみ、じんましん - 口、のど
唇、舌、口、のどの違和感やかゆみ・腫れ、口内炎、声の枯れ - 消化器
腹痛、下痢、吐き気、嘔吐、血便 - 眼
眼の充血、かゆみ、涙、まぶたの腫れ - 呼吸器
鼻水、くしゃみ、鼻づまり、咳、喘息、呼吸困難 - 全身(アナフィラキシー)
上の症状が同時多発的に起こり、ときにショック状態になる
小麦不耐症
遅延型のため、数日、あるいは数年の積み重ねで症状が起こり、何が原因で不調が起きているのかが分かりにくいアレルギーです。小麦をやめてみると「なんとなく不調」がよくなることもあります。
小麦はどんな食べ物に含まれているか
分かりやすいものとその代用品
- パン類
米粉パンで代用できます。市販のパンには小麦粉を加えているものもあるので、厳密に小麦粉を避けたい人は材料表示を確認しましょう。
- 副食類
中華料理の点心、和食の天ぷらや唐揚げ、グラタン、コロッケなど小麦粉を使う料理はたくさんありますね。とろみにはくず粉、揚げ物には片栗粉、白玉粉や米粉などで代用を。
- 麺類
パスタやうどん、ラーメンなどの麺は豆類や米粉を使った麺に。しらたきやこんにゃく、春雨などを麺に代わりに使うのも食物繊維が豊富に摂取できるので一石二鳥です。
蕎麦はつなぎに小麦粉を使っているものもあるので材料表示を確認。外食の場合は蕎麦とうどんを一緒に茹でるお店もあります。厳密に小麦粉を避ける場合は注意しましょう。
- お菓子
洋菓子・和菓子にもたくさんの小麦粉が使われています。米粉を使ったお菓子に帰るのも一案です。おせんべいやポテトチップスなどの味付けに使われている醤油やコンソメなどの調味料は小麦由来の事もあるので気を付けましょう。
分かりにくいもの
- 嗜好飲料
ビールや麦茶、麦焼酎など小麦を原材料とする食品はグルテンアレルギーのある方は避けることをお勧めします。
- 調味料
しょうゆや味噌も麦を使用しています。厳密に避けたい場合はグルテンフリーのものをお勧めします。
- ルウなど加工品
カレーやシチューのルウを固める材料に小麦粉が使われていることがあります。米粉が使われているルウやスパイスから作るカレーに挑戦してはいかがでしょうか。
加工食品は表示をよく確認してくださいね。
- 食品添加物
*たんぱく質加水分解物
*加工でんぷん
*植物性たんぱく
これらの中には小麦に由来するものがあります。また「原料の一部に小麦(大麦・ライ麦)を含むとあったら注意しましょう。
小麦アレルギーが増えたわけ 悪いのはグルテンだけ?
小麦粉はかつて重要な国産穀物でした。麦は米の裏作として長く作られていました。(私も子供のころ麦を作っていました)長く食べられて、私たち日本人になじんでいる小麦粉がなぜ近年アレルギーの原因として大きく話題になるようになったのでしょうか。
長く食べられてきた「麩」の原料は「グルテン」。小麦から抽出される植物性タンパク質です。 植物性タンパクは栄養価が高く、消化吸収に優れ、しかも低カロリーの優良な食品です。なぜ近年グルテンがアレルギーの素になり避けられるようになったのか考えてみましょう。
ポストハーベスト
現在日本で食べられている小麦粉のほとんどは輸入されたものです。小麦粉は輸入される際「ポストハーベスト」と呼ばれる処理を受けます。
ポストハーベストとは、収穫後の農作物に使用する農薬のことで、国内ではポストハーベストの使用は禁止されています。しかし、輸入農作物に関しては使用が認められ、殺虫剤、殺菌剤、防カビ剤などの名目で使われています。しかもこの成分は農薬としてではなく、「食品添加物」として扱われ農林水産省ではなく、厚生労働省の担当になっています。
日本でポストハーベストが禁止されている理由は、もちろん危険だから。輸入された場合も危険度は変わりません。食品添加物として取り扱えば危険ではないわけではありません。
これら農薬や化学合成された添加物が複数、同時に体の中に入った時にどのような影響があるかは誰も分かりません。化学物質の安全性は単体でしか確認されておらず、複数の化学物質が体内に入った時の反応はだれも分からないことが大きな問題だと思います。
小麦中心の食生活
小麦粉が原因ではなく、砂糖や油脂、添加物がたっぷり入った「小麦粉製品」が体調不良の原因となっていることもあります。これら小麦食品は血糖値を急激に上昇させ食べたあとの満腹感を感じやすいため頻繁に食べがちです。
アレルギーは食べ物のタンパク質に反応して起こります。好きな食べ物ほど頻繁に腸に入ってくるため次第に異物としてみなされ不調の原因となるときもあります。
体の不調には小麦だけが関係しているわけではありません。大事なのは一つのものを食べ続けずに、バランスのよい食事を心がけること。
小麦粉をやめても、人工甘味料や抗生物質、糖質の摂りすぎになっては不調は改善されません。食べるものと体の調子に目を向けて食事を見直しましょう。
体への影響が少ない小麦を選択して食べる方法もあります
体調不良の原因がポストハーベストの場合は、国産小麦粉を使ったものを選択する、グルテンの含有量が少ない古代小麦(スペルト)を選ぶなどすると体調が良くなる場合もあります。
グルテンフリーにおすすめ ぶどうの木の商品
調味料(カレールウなど)
市販のカレールウは多くの場合とろみをつけるのに小麦粉が使われています。下記商品は小麦粉を含まない、または小麦粉の代わりに玄米粉を使っている商品です。
オーサワ スパイス香るカレールウ(中辛)
オーサワ スパイス香るカレールウ(甘口) 120g
王国のグリーンカレー 50g
パスタ類
有機玄米パスタ(スパゲッティタイプ) 350g
有機玄米パスタ(ペンネ) 350g
有機玄米パスタ(フジッリ) 350g
ベジ玄米ラーメン(しょうゆ) 112g
オーサワのベジ玄米ラーメン(みそ) 118g
オーサワのベジ玄米ラーメン(しお) 112g
オーサワのベジ玄米ラーメン(ごまみそ)
オーサワのベジ玄米ラーメン(担担麺)
粉類
・糖質オフ・グルテンフリー パンケーキミックス 200g(100g×2)
・グルテンフリー無糖パンケーキミックス 200g
国産 吉野本葛 150g
国産 吉野本葛 1kg
オーサワの国内産米粉 500g
[有機JAS認定]オーサワの有機玄米粉
お菓子類
オーサワのナッツグラノーラぼーる 40g
オーサワの抹茶グラノーラぼーる 40g
オーサワのココアグラノーラぼーる 40g
有機ショートブレッド(ココア) 2個
有機シリアルクッキー 5個
有機玄米セラピー素焼き 30g
有機ショートブレッド(かぼちゃ) 2個
有機コロコロクッキー(ごぼう) 6個
有機玄米セラピーうす塩味 30g
有機玄米セラピーたまり醤油味 30g
自然風味の五穀せんべい 100g
有機むき栗 熟 120g
有機あまぐり(むき栗) 80g
有機楽笑栗 125g
まとめ
うどん、蒸しパンなど小麦粉は昔から私たちの生活の中にありました。グルテンも「麩」として、古くから良質な植物性蛋白質として食べられてきました。近年小麦粉やグルテンがアレルギーの原因となり、避けられるようになったのはなぜでしょうか。
単に「小麦粉」だけの問題ではなく、農薬や化学肥料を使って大量に生産される栽培方法、ポストハーベストを浴び長時間かけて輸送される輸入の問題、添加物や甘味料をたくさん使った「おいしい」小麦粉製品が問題のような気がします。
グルテンフリーをきっかけに、食べるものと体の調子を見直してみませんか。