
天日干し(稲架掛け乾燥)とは
収穫したてのお米は約20%程度の水分を含んでいます。水分が多いとカビ等の原因になりますので、乾燥させて約15%にします。 乾燥機で火力乾燥させる方法(機械乾燥)と、刈り取った稲を束ねて稲架(はさ)と呼ばれる横木に吊るし、お日様の力で乾燥させる方法(天日干し)があります。
最近はほとんどがコンバインと呼ばれる大型機械で稲を刈り取りながら脱穀するため、すでに籾の状態で収穫され、その後乾燥機で短時間に乾燥されます。一方で天日干し米は、刈り取った稲を丁寧に稲架(はざ)まで運び、稲架にかけ、お日様の光で乾燥させます。ぬかるんだ田んぼの中での重労働です。
西山さんは架け干しで乾燥させます。
西山さんは稲が実ったら稲穂をバインダーで刈り取り、棹竹と足竹を結んで稲わらごと干します。葉茎に残る栄養は2~3週間かけて天日乾燥する間に稲籾に充填されていきます。そして育った風土でじっくりテンパリング乾燥していくことで風味を増していきます。
おいしいお米ができるのですが、手間がかかることと天候の影響などで乾燥が不十分だと、保管中にカビが生えることがあったりするため「架け干し」はだれでもできることではありません。西山さんの長年の研究と実践によりおいしい「架け干し米」がお届け可能になりました。

化学肥料や農薬を使わず育ったおいしいお米です。乾燥方法にもこだわって、おいしく食べていただきたい。そんな生産者西山さんの思いがこもっています。
天日干しのお米の味
天日干しのお米は一般に機械乾燥のお米よりおいしいと言われています。昼夜の温度差により日中光合成をした稲が夜間に休息し味が熟成するとか、稲を吊るすと養分がお米の中にゆっくりと下りてきて養分を籾に移動するとか、おいしい訳には諸説あります。

私は天日干しの方が機械乾燥よりおいしいと感じました。環境にやさしく愛情がこもった自然乾燥米です。かけられた手間と時間がお米を一層おいしくしてくれます。
生産者 西山さんの言葉
「コンバインなら半日もかからない作業です。あえて、バインダーで刈り取り、天日で架け干しします。
ゴマ,落花生,雑穀も同じですが、根元から養分が来なくなったことを感知した種実は、保持水分でもって、種の仕上げを行うのです。
雑草の種でもそう。未熟な子実でも、次世代の子実に繋ごうとします。約半世紀、農薬を使わずに作り続けてます。」

おいしくなって届きます
新米の季節。「新米まだですか?」とのお問い合わせをたくさんいただいていますが、ぶどうの木では新米はまだなのです。理由は「稲架(はざ)のうえでゆっくり乾燥させるから」です。天日乾燥が終わったら販売です。おいしくなって皆様のもとに届きます。あと少しお待ちくださいませ。